2019年1月29日東京大手町で、株式会社Holmesがクラウド契約システム「Holmes」の「使い方体験セミナー」を実施した。
このようなセミナーの開催は初めてだという。
Holmesはリリースしたのが2017年8月。1年と6カ月も経たずして、「どのように利用するのか実際のデモを見てみたい」という声が多く、今回の開催に至ったという。
「ここ最近は問合せ数も急増していて、クラウド契約そのものの関心度が上がっていることを肌で感じている」と株式会社Holmes マーケティング責任者の凌氏。
セミナーは2部構成で、1部では株式会社Holmesおよびクラウド契約システムHolmesの紹介で、2部は個別相談会となっていた。
Holmesの想い
第1部で最初に登壇したのはインサイドセールスの舛澤氏。
冒頭で、「世の中から紛争裁判をなくす」という創業者笹原氏の想いを紹介。
元々弁護士だった笹原氏が、紛争裁判を予防できる方法はないかと行き着いたのが、クラウド契約システム「Holmes」。
『「契約の全てを簡単に」をミッションとした、契約書に特化したデジタルプラットフォーム』。
これが「Holmes」だ。
プラットフォームというだけあって、契約書の作成から締結・管理までの一連のワークプロセスをHolmes上で行うことが出来る。
これは現段階において、他社にはあまり見ない機能ではないだろうか。
また、紙締結にも対応しているという。
契約書の内容の確認はHolmes上で行い、実際の締結はプリントアウトし、印紙を貼り捺印し、スキャンしてアップロードするという、いわゆる従来のデータ管理方法にも対応する。
提供するのが、契約書に特化したプラットフォームならではというところだろうか。
徹底的にユーザビリティを追及
次に登壇したのが、今回のセミナー企画者であるマーケティングの凌氏とインサイドセールスの大宅氏。
実際のデモ画面をスクリーンに映し出し、準備したテストケースでの締結の手順をその場でデモンストレーションする。
インターフェイスとしては、Slackに似た雰囲気だ。
Slackを触りなれた人なら感覚的にも使いやすいかもしれない。
Slackのチャネル同様に、それぞれのフォルダごとにアクセス権限等を管理できるようになっている。
また、Holmesのアカウントを持っていない外部の人とのやり取りもHolmes上でチャットのように行うことができ、契約書のやり取りなどもHolmes上に残るので、進捗管理含めてコンプライアンスの強化が図れるものになっているという。
これは、外部とのやり取りにおいては便利な機能であり、これもまた他社ではあまり見ない機能かもしれない。
また、社内稟議が途中で止まってしまっている場合、「どうですか?」というボタンでお伺いのメッセージを優しく送ることもできる。
これなら気難しい上司にも柔らかく催促することが出来る。
自社のメールで契約書の通知を送る事が出来るのも特徴だろう。
契約書締結の連絡として自社のアドレスを使用できるのも特徴だと言えるだろう。
電子契約のシステムのアドレスから自動的にメールが送られてしまう仕組みも多い中、契約書のURLを張り付ける形で自社のメールから先方に連絡できるのはビジネスコミュニケーション上、ニーズのある機能だろう。
前述の凌氏は、契約を締結した” 後 ”の「管理」が大事だという。
検索性を高めておき、必要な時にすぐに見つけ出せるようにしておくことで契約書デジタル化のメリットを享受できるとする。
また、過去これまで紙で締結してきた契約書に関してもHolmesで管理できるように、(株)日本パープルとスキャンサービスにおいて提携しているという。
また、導入後はHolmesのカスタマーサクセスチームが、自社に合った運用方法を構築すべくフォローしていく体制が出来ているという。
サービス紹介、デモンストレーションが一通り終わり、個別相談会となったのだが、ほとんどの参加者が個別相談会へ参加しており、意識の高さが伺い知れた。
機能もさることながら、使い勝手、ユーザー心理という部分を非常に意識した作りになっているなという印象だった。
「紛争裁判を無くす」「契約の全てを簡単に」を前提としたサービス設計と考えると、それも腹落ちする。
まだまだ機能的にも発展途上というから、今後もHolmesから目が離せない。