E-STAMP

【E-STAMP】電子契約の導入推進に必要なことは“寄り添う”こと

前回、企業トップにその概要と今後について話をきいた株式会社E-STAMP。
E-STAMP社が展開する『クラウドサイン』のサポートのパッケージソリューションである『クラウドスタンプ』、『GMO Agree』のサポートのパッケージソリューションである『イースタンプ』に共通している付加サービスが、「アクティブサポート」である。
この「アクティブサポート」がいかなるものか、また実際にはどのように活用されているものなのかを、担当者に直撃してみた。

ユーザーニーズにフィットしたサービス提供を

本日は宜しくお願い致します。
改めて貴社のサービスについて教えてください。

株式会社E-STAMP ゼネラルマネージャー 黒葛原愛氏(以下、E-STAMP黒葛原氏)宜しくお願いします。基本的には各ベンダー様が出している、電子契約サービスに弊社が運用サポートというものをパッケージにして提供しているものが、弊社が提供するサービスになります。
今は二社のベンダー様のサービスを取り扱っています。
弊社としては、2017年11月から電子契約サービスを提供させていただいておりまして、2018年2月に弁護士ドットコム社の『クラウドサイン』のパッケージソリューションサービスとして『クラウドスタンプ』を提供開始させていただき、12月にGMOクラウド社の『GMO Agree』をベースとした『イースタンプ』を提供開始しております。

クラウドスタンプをリリースして、イースタンプをリリースするまでに1年経っていないですが、同時並行で準備していたのですか?

E-STAMP黒葛原氏そうですね。
この二社に関してはお客様のニーズによって棲み分けが出来ると思っています。
もちろん、両社にもご認識いただいたうえで進めさせていただいております。

なるほど。
『クラウドスタンプ』『イースタンプ』どちらの電子契約サービスを導入しても、御社ならではの運用サポートが強みだと伺いました。

E-STAMP黒葛原氏そうですね。
どのサービス、というよりは、それを導入する企業様に合うサービスを提供しながら、運用をサポートしていくというところが、弊社の強みだと思います。

痛みを知っているからこそ

そもそも電子契約サービスを始めようとなった経緯は何だったのでしょうか。

E-STAMP黒葛原氏実は、もともと我々自身が『クラウドサイン』のユーザーでした。
そこから4~5年かけて、取引先様との契約を全て電子化したという経緯があります。
また、弊社が今現在もですが、契約書を保管するための倉庫を一棟借りていて、PDFで検索できるようにはなっているのですが、原本が必要になった時に法務担当者が倉庫まで取りに行かなければいけないという背景がありました。
そこから、電子契約というものが今後普及していくだろうという確信と、グループ会社も含めて社内で電子契約での取引きというものを浸透させるのに4~5年かかっているという事実があって、そこにこそニーズがあるのではという事で事業部化したというのが大きな流れです。
自分たちで実際に使って、運用して、内輪だけではなく外部との調整も含めて、色々な壁にぶつかって来たからこそ、電子契約というものの便利さ、必然性、導入時や導入後の運用の難しさを実感しています。
その知見をサービスとしてご提供する事業を展開しています。

では『クラウドスタンプ』と『クラウドサイン』の違いは何になるのでしょうか。

E-STAMP黒葛原氏分かりやすいところだと価格設定かもしれませんが、一概に良し悪しは申し上げられません。
ただ、我々はサポートをどこよりも長くやってきているという事もありますし、前回、代表の髙岡も話していましたが、業種特化で導入を進めていることもあって、我々が導入しているその業界においては、圧倒的なノウハウがあると自負しています。
特に建設業界においては、大手、中堅など数多くの企業様のサポートをさせていただいています。
あとは、サポートメンバーにはその業種において、電子契約以外の事も色々勉強させます。
例えば、建設業界だと、建設の何の書面を使っていて、どのように民法が関わってくるかなども勉強するようにしています。
内容を深く理解していかないと、運用の正しい導き方が分からないですし、寄り添ってサポートしていくために、そういった部分は勉強させています。

寄り添ったサポート

周辺知識も含めて深く理解していると、相談する方も安心して相談で来ますね。

E-STAMP黒葛原氏そうですね。みんなで色々勉強しています。
なので、建設業法や特商法ついてサポートメンバーで会話しているときは、やっていて時々何をしているんだろうと思う時もあります(笑)。
営業メンバーもそうですが、アクティブサポートのメンバーはより頻繁に勉強会をやっています。
電子契約を導入した後は、アクティブサポートのメンバーがお客様と寄り添って運用サポートしていくので、知識のアップデートや事例の共有など、各人のレベルアップは常に図っています。
稀にですが、お客様よりもこちらの方が業界の情報を早くキャッチすることもあります。

そこまで行くと、サポートを受けている方も電子契約以外でも助かりますね。
業界特化で建築業界ということでしたが、他にはどのような業種が多いのでしょうか。

E-STAMP黒葛原氏私たちの母体が光通信グループという事もあって、情報通信系は多いですね。あとはコンサルティング業なども多いと思います。
業界特化という方針でやっていますが、お客様のニーズをしっかり把握して、我々としてもしっかり研究していますので、お客様にしっかり寄り添った提案が出来るところから弊社サービスといえるかもしれませんね。

『クラウドスタンプ』と『イースタンプ』の基準

なるほど。『クラウドスタンプ』と『イースタンプ』の2商材を扱っていらっしゃいますが、『クラウドスタンプ』がマッチする企業と『イースタンプ』がマッチする企業の特徴などはあるのでしょうか?

E-STAMP黒葛原氏お客様の企業規模や使い方によるので、これといった特徴は私は無いと思っています。
先ほどの建設業でも、不思議と半分半分くらいになっています。
両サービスをご提案させていただいたうえで、そのような結果になっています。
『クラウドサイン』と『GMO Agree』の違いはいくつかありますが、そのサービスを導入した後、そのサービス自体で契約書を社内管理するのか、しないのかという点も分岐点の一つかもしれません。
サービス自体で社内管理したい大手企業であれば『イースタンプ』が有効であったり、他のサービスや社内システムとAPIでつなぎたいという場合には『クラウドスタンプ』の方が使い勝手がよかったり。
基本的には、企業規模や使い方に拠るので、ケースバイケースですね。

自社署名の捉え方

タイムスタンプ押して、という署名パネルの仕上がりはどちらも同じなのですが、署名パネルの出方が異なるんです。
『GMO Agree』の場合、操作して送っている人は、捺印申請書を書いて送っている人、という感じです。
「甲」「乙」で考えると、「乙」である相手側でももちろん署名していただくのですが、「甲」にあたる自社側で署名、押印する人は、契約書送付の操作をしている人とは別の誰かという感じです。
それが、『クラウドサイン』の場合は、パネルを操作して送る人が、送信した時点で「甲」の印鑑をついたような署名になっています。

『GMO Agree』の場合はこの送信者の履歴は残らないのです。署名パネルに。
それに比べ、『クラウドサイン』は送信者と署名者が同一なので、送信者の署名履歴が残ります。
そこが大きな違いの一つです。
従って、自社のサインを送信者とは別で持ちたいという企業は『GMO Agree』がマッチしていますし、その別で署名すること自体が作業コストだと考える企業にとっては『クラウドサイン』がマッチすると思います。
例えば、ある企業様で、年間に契約書を3万通送る企業様があったとします。
そうなると、単純に、3万回押すのか、押さないのか、という事になってきます。
ただ、企業のスタンスとして、送信する人とサインをする人は別であるべきだと思う企業様は『GMO Agree』を選びますし、そもそも決済がおりている時点で、その業務コストを省略できると考える企業様は『クラウドサイン』になります。
フォルダ機能や管理機能などという差もありますが、署名機能の違いと自社の署名に対する考え方をすり合わせるという事も、大きな判断軸の一つになってくると思います。

そのような仕様の違いもあるんですね。

E-STAMP黒葛原氏そうですね。『クラウドサイン』『GMO Agree』どちらもそれぞれの良さ、強さがあると思います。
お客様のニーズを把握したうえで、それぞれの良さを明確に提示できること、それはE-STAMP社としての強みだと思っています。
どちらのサービスに偏ることなく、お客様のポリシーや使い方のイメージを共有しながら、それだったらこっちの方がマッチするという提案が出来るのは、キャリアではない弊社ならではの強みだと思います。

なるほど。『E-STAMP』『クラウドスタンプ』の2つを紹介した時に、お客様はどんな反応をされますか?

E-STAMP黒葛原氏様々ですね。先ほど申し上げた押印の考え方、社内管理、あとはユーザー負担も検討事項になると思います。
ここでいうユーザーというのは、弊社のお客様が書面を送る先の相手のことです。
送る相手も、印鑑が無いので『クラウドスタンプ』のインターフェイスの方が良いんです。
例えばフリーテキストがあった場合、『GMO Agree』の方も、入力して不備があれば署名できないようになっているのですが、『クラウドサイン』の方は、フリーテキストがあると、画面脇にガイドが出てきて、個人的には好きな機能です(笑)。
印影が欲しいと言う方には『GMO Agree』をおススメすることになりますし。
基本的にはどちらもおススメです。

ただ、大手になってくると、全部の要望を叶えるのは正直難しいです。
いくつか要望があった場合、どうしても譲れないものを絞り込みます。
それでどちらの電子契約システムが良いか選んでもらい、その上で、あとは運用でカバーしていけるようにサポートします。
例えば、ある企業様で承認の仕方が「こうが良い」というのがあったとして、『GMO Agree』と『クラウドサイン』で承認の付け方が全然違うので、その違いでこちらのシステムの方がいいという選び方をする企業様もいました。
私たちも勉強になりました(笑)。

その辺のニーズを引き出せるのも御社の強みかもしれないですね。

E-STAMP黒葛原氏そうですね。仕組みや使い方をしっかり説明できるので、お客様のニーズも引き出しやすいです。

寄り添うサポート特化のメリット

電子契約サービスのベンダーになろうとは思わないのですか?

E-STAMP黒葛原氏社としてその予定は無いようです。

お客様に提案していく中で、『クラウドサイン』『GMO Agree』以外の商品について相談されることは無いですか?

E-STAMP黒葛原氏稀にあります。
『Holmes』とか『BtoBプラットフォーム』とか、あと『ドキュサイン』とか。
費用対効果の部分であったり、両社入っていないと出来なかったり、電子帳簿保存法に準拠していないので、自社サーバーで対応できるくらいの規模の企業でないと厳しいなど、ご相談いただいたものに関してはちゃんとご説明させていただき、その上でお選びいただいています。
今ある電子契約サービスのほとんどは、電子契約をするというところに特化しています。
つまり、社内稟議までは終わらせておきましょうという事が前提です。
そうなると、稟議システムも無いんですかという声をいただくこともあります。
今後、稟議システムを持つ電子契約システムの取り扱いが出来ると、そのようなニーズにも対応できるかと思います。
もし弊社がベンダーになってしまうと、新しい機能に関しては、コストをかけて追加開発しなければいけないので時間がかかってしまうのですが、弊社の今のスタンスであれば柔軟に対応していけるので、そこも弊社の強みの一つかもしれません。

契約書を出す側、受ける側

最近、電子契約サービスの利用料金が下がってきているように思いますが、今後も安価なサービスが増えていくのでしょうか。

E-STAMP黒葛原氏増えていくと思います。
契約書を締結する場合、ドラフトを出す側と受ける側があります。
その時に、中小企業は圧倒的に受ける側だと思います。
ということは、中小企業から契約書を発信することがほぼ無いんです。
そういった企業が月額数万円のシステムを使うという事は、あまり現実的ではないかなと思うんです。
今後、電子契約が普及していったとして、書面が月に10通もない企業が、月額3万円を出すようになるかというと、なかなか難しいと思います。
大手企業であれば、それなりの機能を有しながらそれくらいの金額がかかっても、コスト削減できると思うので良いとは思います。
これまで弊社でご提案してきた中小企業でも、電子帳簿保存法の有効性を訴え、必要性を理解してもらえたとしても、なかなか導入にまで至っていないというのが実態です。
そうなってくると、安価なプランというのはそれなりに必要になって来るし、ニーズも出てくると思います。

自分の常識は他人の非常識

これまでサポートをやってきたなかで、印象的だった案件はありますか?

E-STAMP黒葛原氏まず一つは、私たちが便利だと思うことは人は便利じゃないと思うことがあるということですね。
弊社の商品の申込書を電子化してくれているお客様が2社あります。
まったく同じ申込書なのですが、運用の仕方が全く違うんですよ。
一社はテンプレート登録して、CSVで入れて、一括送信というやり方で利用していただいています。
もう一社は、都度送信という方法を取っています。
私たちは一括送信が便利だと思っているのですが、都度送信している企業様は嫌なようで。。。
同じ書面だとしても、その企業様の社内文化によっては、一般的に合理的だと思われることでも、合理的ではないこともあると分かりました。
ちなみに、建設業界は都度送信が多いように思います。
情報通信の企業様は一括送信を便利で使うところが多いように思います。
業種によってもやはり文化ってあるのだなと思います。

なるほど。それでは導入までで障害となるものとしては、どのようなことが多いですか?

E-STAMP黒葛原氏やはり現場の説得ですね。

今までの業務フローを変えることへのメンタルブロックがかかってしまうという事でしょうか。

E-STAMP黒葛原氏それもあると思います。
現場から声が上がって、上長の説得に行くときも説得が必要ですし、上から現場に指示がある場合でも、現場の説得が必要になります。
どちらからいっても、それぞれの壁があります(笑)。
印紙代削減という分かりやすい費用対効果が示せる業態だったりすると、非常に話が早いですね(笑)。

最善のサポートをしているから最善の事前相談も

提案の場でよく出る質問としてはどのようなものがありますか?

E-STAMP黒葛原氏法的効力の部分の質問ですとか、取引先がOKかどうか、社内でのフローをどうしようか、とかですね。
なので、その辺は徹底的にサポートしますよというお話をさせていただきます。
取引先との問題に関しては、取引先へ案内する際の案内文をこちらで用意しますし、そのお取引先からの質問を受ける専用の電話番号を、弊社側で用意して、電子契約を導入いただいたお客様のお取引先様からの問い合わせを弊社側で巻き取れるようにしています。

なるほど。導入した企業の現場担当者の負担は増えないようになっているんですね。

E-STAMP黒葛原氏そうです。
新しいものを導入した時というのは、だいたい担当の方に質問などが集中してしまうと思うんです。
業務負担を減らしたくて、新しいシステムを導入しているはずなのに、負担が増えてしまうというような事が起こります。
その部分を、サポートとして弊社で巻き取れるスキームを作っています。
マニュアルも企業様ごとに、受信者ガイドを作って、お渡ししています。
取引先様への質問の電話対応は、担当者様には非常に喜んでいただけています。
質問がきたらどうしようという不安が無くなるので。

あとは、ご提案するときは、『クラウドスタンプ』『イースタンプ』それぞれの画面を見てもらいながら、違いを説明してご案内させていただいています。
このような提案が出来るのも「弊社ならでは」ではないでしょうか。

確かにそうですね。先ほどのような自社承認の仕組みの違いなどは、自分で資料を取り寄せて比較しても分かり得ない部分ですね。

E-STAMP黒葛原氏『クラウドサイン』も『GMO Agree』をはじめ、他の電子契約サービスでも、今後も新しいプランや機能がどんどん出てくると思います。
業種特化というお話もさせていただきましたが、多様な業種、様々な規模の企業様でのサポート業務を行ってきたので、その運用実績は国内トップクラスだという自負があります。
これから電子契約サービスの導入を検討されている企業様にとって、どのサービスのどのプランが一番マッチしているかをしっかりご提案できるのも「弊社E-STAMPならでは」だと思うので、なんでもご相談いただければと思います。
 
 
 
クラウドサインのユーザー企業である経験を活かして、電子契約の運用サポートサービスを提供し続けているE-STAMP。
徹底的な現場主義という熱意をヒシヒシと感じた。
自らの手で、肌で、現場で感じ、見ているからこそ血の通ったサポートが出来るのだろう。
複数サービスを扱い、使い倒しているというところも非常に強みなのではないだろうか。
現在販売している商材以外も研究しているというから、電子契約サービスの導入を検討している担当者にとってはうってつけの相談相手ではないだろうか。
新しいシステムを導入して、運用を軌道に乗せるまでの労力がかかる部分に対して、しっかり寄り添ってサポートしてくれるのは、担当者にとってもこの上なく力強いだろう。
今回の取材を終え、このサポートサービスを受けている企業の声も聞いてみたくなった。
ユーザー企業の動向も含め、今後のE-STAMPの活動にも注目していきたい。

 
 

取材協力:
株式会社E-STAMP
クラウド電子契約営業部
アクティブコンサルティング担当
黒葛原 愛 様

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